小さい土地でも建てられる「狭小住宅」は、都市部に家を持ちたい人に人気です。
しかし、狭小住宅を売ろうとすると、なかなか買い手が見つからず、売却の成立が難しいとされています。
狭小住宅の人気があるのに、どうして売却が難しいのか、その理由と、上手に売却するための方法を紹介します。
狭小住宅の不動産売却が難しい理由
明確な基準はありませんが、一般的に「狭小住宅」とされているのは、土地の面積が15~20坪より小さい場合や、三角形や多角形など、四角形ではない土地、敷地内でも高低差がある場合などです。
そのような土地は、土地単価が高い都市部に家を建てたいと考えている人に人気があり、狭い土地を有効活用して建てられている家もたくさんありますが、売却になると状況は少し変わります。
まず、住宅購入時に多くの人が利用する「住宅ローン」や「フラット35」が利用できない場合があり、売却を難しくしています。
住宅ローンやフラット35の審査基準に、購入する土地の広さが含まれているため、一定の面積を満たしていなければ、利用もできません。
また、都市部に多い狭小住宅の場合、再開発の影響も受けやすく、今は住みやすくても、将来、再開発による区画変更などの影響を受けてしまい、住みにくくなってしまうという懸念もあります。
さらに、狭小住宅は設備や間取りも特殊な場合が多く、建てた人にとっては使い勝手が良かったとしても、他の人にとっては使いにくいと感じるかもしれません。
土地の広さに制約がある中で、工夫して建てられている狭小住宅ゆえに、売却が難しくなります。
狭小住宅を上手に不動産売却する方法
売却が難しい狭小住宅でも、いくつかのポイントをおさえておけば、上手に売ることができます。
まず、狭小住宅の売却について考えはじめたら、不動産会社や不動産買取業者に相談しましょう。
不動産会社は、さまざまなタイプの物件を扱っており、狭小住宅を売却するノウハウやアイデアも豊富で、納得のいく売却に繋げられます。
買取業者に依頼した場合、市場価格よりも低い金額になるとしても、確実に狭小住宅を現金化できるというメリットがあります。
狭小住宅をさらに上手に売却する方法として、隣接している土地が空いていれば、その土地を買い取った上で、自分の土地と一緒に広い土地として売却する方法や、建物を壊し、更地として売るという方法もありますが、その場合でも、まずは専門の人に相談するのがおすすめです。
築年数が経っている一般戸建ての場合、リフォームして、新築のように綺麗にすることで、付加価値をつけて高い価格で売るという方法はありますが、狭小物件の場合、リフォーム費用がプラスされた価格では、買い手が見つからないことがあるので、注意が必要です。